古剣稽古日誌

古剣稽古日誌

林崎新夢想流居合

津軽地方在住で、もと本覚克己流和師範であったK先生からいただいた、旧弘前藩の「林崎新夢想流居合 極位秘術 唯授一人目録 向次第」(巻子本)1巻の写真である。 このほかに4巻あったが、秋田県在住の居合道高段者の求めに応じて、寄贈されてしまったとい…

十代の頃から、青森県内の古武術、古武道の遺産を訪ねてまわった。 我が家と同じく、脈々と武を伝えてきたお仲間がいるはずだと。 しかし何処まで行っても、失われた跡ばかり続いた。 あたかも荒涼とした砂漠を歩いているような、己だけ取り残されたような寂…

今日、外崎源人氏と青森大学忍者部へ、 家伝剣術と林崎新夢想流居合の指導でお邪魔した。 弘前藩の忍者「早道之者」を率いた中川某らは、 林崎新夢想流居合や當田流、本覚克己流和など、普通の藩士達と同じ武芸を習得し、藩主前の武芸高覧でも披露していた記…

古来から、兵法や武の先達の多くは、豊かな都ではなく、様々な困難を抱えた地方から生まれてきた。 逆に、近代以降の武道・武術は、すべてのものごとと同じように、メディアと消費者が集まる中央発信型が多くなった。 しかし近年は、日本各地の「地方」でも…

林崎新夢想流居合。 三尺三寸の長大な刀で稽古した後、常寸刀に持ち替えて家伝剣術をやる。 不思議と自分が変わっているようだ。 いつもの形を遣っても、全く違う姿が出てきたり、いままで気づかなかったことが出てくる。 ところで、愚鈍な私は、いくら懸命…

来る10月8日(土)、山形県村山市武道館にて「全国古流武術フォーラム2016-林崎甚助の居合を探るII-」(日本武道文化研究所 主催) (http://hayashizakishinmusoryu.jimdo.com/event/event3/)が開催される。 今回のフォーラムでは、私も、弘前藩の林崎…

なぜこんなに林崎新夢想流の形は、所作は、あまりに不可解で難しいのか。 先日も現代武道師範にご覧いただいたら「なんであんなに接近して抜くのか」と不思議がられた。(その理由については何度も説明したからここでは割愛し、10月8日の「全国古流武術フォ…

特別展「刀剣魂」が盛況のうちに無事終了した。 皆様からいただきました多大なるご支援に深く感謝申し上げます。 各方面からお借りしてきた数十振りの貴重な刀剣類。 一期一会、これらすべてにお会いできることはもうないかもしれない。 一振りずつ伏し拝ん…

世の中はさらに暗く、風雲急を告げていく予感がする。 世のあちこちで、ますます拘束が強くなっていくだろういま、非力な私ができることといえば、己を見失ない、流されてしまわないよう、 目前の世界に直接向き合っている、この我が心身の規矩、位を、しっ…

東京での「第二回 弘前藩伝 林崎新夢想流居合研究稽古会」が無事、終了した。 前回の第一回は修武堂外崎源人氏が幹事役を、今回は、新しい組織を立ち上げた下田雄次氏が主催された。いずれも是風会高無宝良師範と文武研川村景信師範のお導きをいただたく。 …

いよいよ本日5月20日夜、東京での「林崎新夢想流居合研究稽古会」が始まる。近代以降、多くの武道、武術が西欧の合理的思考、競技化のため、整理・変容してきたなか、北奥の津軽で、誰からも注目されることなく、黙々と伝承されていた日本最古級の居合だ。手…

我々の一般的な稽古では、あらかじめ武具の、心身の扱い方に「正しい基本」や「正解」があり、固定してしまっている。古流も、近代現代武道も。「正解」にはそれなりの意義と実績があり、我々を安心させてくれるが、本来、これほど複雑かつ多様な現実世界で…

来る5月20日(金)・21日(土)。東京都内で「第二回 弘前藩伝・林崎新夢想流居合研究稽古会」を開催する。これは今年1月、都内で開催した同研究稽古会の続きだ。(詳細は「弘前藩伝・林崎新夢想流居合研究稽古会」のFacebookをご覧ください)前回は、同居…

www.kendo.or.jp 「月刊 剣窓」平成28年5月1日号(最新号) 私の父、剣道教士八段・卜傳流剣術宗家 小山秀弘による 「剣豪探訪記15 津軽の剣豪たち」が掲載された。 17世紀に活躍した、 林崎新夢想流居合 常井喜兵衛、 當田流 浅利伊兵衛と一戸三之助、 そし…

うち続く熊本・大分の大地震の甚大さに胸つぶれる。修武堂九州支部長M氏も、熊本でこの大災害と闘っておられるはずだ。皆様のご無事をお祈り申し上げます。一方、我が津軽では暴風雨。方々でサイレンが鳴っている。東日本大震災もそうだったが、なぜ我々はこ…

本日の定例稽古では、みんなで久しぶりに當田流(とうだりゅう)棒術をおさらいした。六尺三寸の長さの棒で剣を倒す。剣だけではわからない長柄の術理を学ぶには素晴らしい課題だ。弘前藩の剣豪、浅利伊兵衛の子孫、故寺山竜夫師範から清水宏二氏へ継承され…

武道史研究では「戦国末期に生まれた武芸流派は、平和な近世において実戦経験を失い、形をなぞるだけの華法剣法と化した」とよく説明する。本当だろうか。実例で疑義を呈したい。江戸時代から近代まで数百年間、津軽地方各地には「喧嘩ねぷた」「ねぷた喧嘩…

日本武道館で第39回日本古武道演武大会が開催され、父とともに家伝剣術で出場した。当流はマイナー流儀のため、毎年ではなく、2年に一度しかお声がかからない。しかも海外派遣も、いつも同じ流派がローテーションし、当流には永遠に回ってこない。よって隔…

今回の「林崎新夢想流居合研究稽古会」では、林崎の居合を共通話題として、北海道、青森、群馬、栃木、首都圏各地、広島、熊本、福岡など全国各地から、全く体系や勝敗の価値観が異なる各ご流儀が集まる場となった。 あっという間に会場が満杯となった。入り…

(御礼)「林崎新夢想流居合研究稽古会」関係 各位 先日1月22日、23日に東京で開催いたしました 標記大会では、皆様から多大なるご支援を賜りました。 誠にありがとうございます。 大会準備から広報、当日の運営まで、すべてお助けいただきました 「是風会」…

1月23日に東京で開催する「林崎新夢想流居合研究稽古会」皆様にお助けいただきながら準備は順調に進んでいる。小さな当会主催にしては、驚くほど多くの方々から反響をいただいている。「当日、会場が狭くなるかな」という心配は初めての経験だ。ところで肝心…

かつて東北諸藩には「林崎新夢想流居合」という居合が伝承されていた。我が弘前藩でも複数の伝承があった。それは、當田流、一刀流、卜傳流など、藩内の各流儀が併伝する居合だった。例えば、當田流伝書では「當田流居合」とも記している。また我が家も、祖…

武術、武道には、いろんな伝承の在り様がある。 全国各地の道場やスポーツセンターでも習えるものもあれば、家伝剣術や林崎新夢想流居合のように、各家や地域で黙々と伝承されてきて、公的にはリストアップされていないマイナーな武の伝承がある。(さらに全…

新年からいろいろ忙しい。こんなにつましい我が人生でさえ、やらなくてはならないことが次から次へと出てくる。若い頃のように己ひとりのことだけ考えているわけにはいかない。家族や一族のことも大事にしながら、己の仕事も研究も稽古もやるのだ。面倒だと…

実家で毎年恒例の餅搗き。 (だたぢ12月29日だけは「九日餅」と言って「苦」につながるから餅搗きを避け、違う日にするのは日本各地の習俗と同じだ。)まずは、台所にある古いレンガ造りのカマドに、水を入れた鍔釜と、水に浸した餅米を入れた蒸籠をすえる。…

日本武道文化研究所/居合文化研究会が、全国各地に伝承されている林崎新夢想流居合の同志たちの交流のためのサイト 「林崎新夢想流居合稽古会」(http://hayashizakishinmusoryu.jimdo.com/)を開設されるとともに、2016年1月の同流研究稽古会告知ショート…

おそらく我々には、恐ろしいほどの固定観念がある。 それがいろんな理合を見えなくさせている。私もだ。 なぜ、林崎新夢想流居合は、もっと遠間から斬りつけることをしないのか、 というご質問をよくいただく。 自然な疑問だ。 確かに一般的な居合はみんな、…

よく林崎系統の居合伝書は「右膝を規矩とする」という。 もしかするとそれは、抜刀時だけではなく、納刀においても同様なのではないか。 いや、居合だけではない、剣術にもいえるのではないか。 我が家では、近世から近代にかけて二百数十年間、家伝剣術と林…

愚息は中学校剣道部員だ。 その話を聞いていると、自分の中学生時代を思い出すとともに、変化も感じることがある。 子どもの頃の私は、家伝剣術よりも竹刀剣道稽古が多かったので、人より早く始めた分、試合ではあまり苦労しなかった。 だが息子は逆に、竹刀…

このたび、東京で弘前藩伝の林崎新夢想流居合(はやしざきしんむそうりゅういあい)の研究稽古会を開催する。 古武術是風会および日本武道文化研究所・居合文化研究会ご一同のお導きに深く感謝したい。 さて、いつもならば我が青森県は、全国的な武術・武道…