首都圏は大雪で大混乱。

私が上京する飛行機も欠航となり、国立歴史民俗博物館共同研究会を欠席せざるをえなくなった。残念…。

テレビで見る首都圏の大雪の風景は、ふるさと津軽の毎日と似ていた。雪に慣れないだろうから、多くの被害が出ているといい、本当に気の毒だ。

反面、今年の津軽は例年より雪が少なく、屋根の雪下ろしをしなくていいのはなぜだろう。

首都圏大雪被害のニュースを見ながら、ふと、いかにこの何気ない津軽の日常生活が凄いのか、改めて気づかされた。

つまり、あの首都圏の雪景色は、津軽にとっては日常であり、日々、そこかしこで雪に対してきちんと対策を立てていること、そして、雪と闘いながら毎日を暮らす技法や智慧が、歴史的のなかで代々練磨され、当たり前のこととして、老若男女ともに修得されているのだ。

なんとタフでたくましい風土なのだ。

このように厳しい環境に迫られて、理屈よりも実地で、体験を通して、いつの間にか自ずと修得していく「生きるチカラ」は、前近代の社会には、たくさんあったのではないか。

もしかすると古い武術、家伝剣術もそうだったのではないか。

それとともに、互いに近接して座って稽古する林崎新夢想流居合は、雪で外出できないときでも、狭い家の中で内容の濃い稽古ができる。

もしかすると旧弘前藩士も、冬期間は屋内で、林崎稽古で体を練っていたのではないかと夢想。