古剣稽古日誌

古剣稽古日誌

津軽の地で、ようやく古い武芸が復活する稽古環境が整い始めたと思ったら、周囲から思わぬさざ波がやってくる。

我がささやかな武の道は、なかなか順風満帆ばかりは許してくれないようだ。

普段は穏やかな私だが、幼い頃からガマンならないのが、全く身に覚えのない嫌疑をかけられたときだ。ハラワタが煮えくり返ってしまう。なぜだろうと自己分析。

いやいや冷静になれ。世の中の雑事に惑わされず、稽古そのものに集中しよう。

とつぶやけば、無刀氏の

「目の前の雑事、世の中と向き合うのも稽古ですよ。そうでなければ、単なる武術バカ、オタクになってしまいますよ」の言葉にハッと目が覚めた。

そうなのだ。「道場」という限定された空間だけではなく、それより広い日々の暮らしのなか、生業、人との付き合いのあちこちに、得難き稽古の機会が満ちている。

ふと、家伝伝書の一行、いままで不明だった「一足三足、満月に至る」に目が釘づけとなる。

(最近、ふと家伝伝書に目をおとすと、いままでよくわからなかった文章や語句で、急にハッと気づかされることが多いのだ。なぜかはわからない。)

なるほど、二歩では己の狭い世界で留まってしまう。現代の運動観がそれかもしれない。

だが、一歩という物事の始まり、三歩という外界へ広がってつながった状態を「満月」とは言いえて妙な。

それはおそらく、家伝剣術「眼を止めず、手を止めず、足を止めず、ただ心地不動、則、気が天地に充ちて敵はその中にあり」の教えにも関わってこよう。

追記 先日ABAテレビの取材もありました。ありがとうございました。(http://www.aba-net.com/ana-diary/kimura/

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