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古剣稽古日誌

古剣稽古日誌

東日本大震災の2011年3月11日から4年がたった日、

私はたまたま資料調査で、閉館となった某博物館内の暗闇を歩いていた。

あの日も雪だった。岩手県遠野で被災し、避難所をはしごしながら、歩いて帰ってきたのが昨日のことのようだ。永遠に忘れることはないだろう。

あの大震災で、大きく変わらざるをえなかった、新しい一歩を踏み出さざるをえなかった多くの方々がいる。

その一方で、目を閉じて変わりたくないとしている分野もある。

わたしでさえ考え方が変わった。社会を論じる本ならば、3.11以前の書籍よりも、震災を経た後の社会論に耳を傾けてしまう。

これからどうやって、この拙い剣を、生きることに、震災後の新しい社会創造へと活かしていけばいいのか、いやその前に、私は無力すぎるなあ、と愚考していたら、明け方に不可思議な夢を見るものだ。

夢のなか、私は、途方に暮れながら近所の通りを歩いている。すると突然、古民家の屋根の上から私の名を呼ぶ大きな声がする。

なんと亡き無刀氏の声だ。姿はない。

だが、新しい発見をして誇らしげに教えてくれるとき、励ましてくれるときの張りのある大声だ。

「オヤマさん!!、永遠にアレだよ…」とフェイドアウトしていった。

虚空を見上げ「アレとはなんのことですか!?」と聞き返そうとしてやめた。

恐らく、地上の我が、これ以上、天と語る権限は許されていない気がしたのだ。

前を向けと、励ましをいただいただけで充分だ。

あきらめることなく、ゆっくり歩いていこう。

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