日本武道文化研究所/居合文化研究会が、全国各地に伝承されている林崎新夢想流居合の同志たちの交流のためのサイト

「林崎新夢想流居合稽古会」(http://hayashizakishinmusoryu.jimdo.com/)を開設されるとともに、2016年1月の同流研究稽古会告知ショートムービーも作成してくれた。

深く御礼申し上げます。

さて林崎新夢想流居合の独り稽古。

武は対人稽古が重要だが、その前に独り稽古も重要である。

どちらか片方では足りない。それぞれに得難き学びがある。

やはり我が身を主役として、刀を使ってやろうと振れば、ああするべきか、こうしようかと、迷いが増え、心身がよどんできて、稽古も煮詰まる。

だが、刀を主役として、規矩として、それを邪魔しないように動けば、

自ずと、いかに動くかという方向性に気づかされ、全身がスッキリと整っていく爽やかさに、稽古が自ずと楽しくなる。

近秋の「武士育成ツアー」で弘前城内を帯刀して歩いたときもそう感じた。

三尺三寸刀の柄頭から切っ先まで、意識を通しながら動くこと。

(なお最近は、三尺三寸と九寸五分の大小二本差しで稽古している。なぜならば当流居合の多敵相手の形では大小両方を使うことになるからだ)

そのとき、右膝、左右の腕の肘、他流では「龍ノ口」とも呼ばれる人差し指と親指の付け根の間。

これらがガッチリとではなく、柔らかくつながって、連携していれば、三尺三寸刀は刃筋が立つとともに、抜きの勢いが急変するようだ。

いままで鈍い抜刀が、ほんの少しの工夫で、全く予想外の動きが出たとき、我が身ながら別人がやったような、こんなことができるのかという、新鮮な感動があり、もう少し…と意欲がわいてくるものだ。