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古剣稽古日誌

古剣稽古日誌

連休中いろんなことがある。
まずは忍者ブームのこと。
ある大学から旧弘前藩の忍者のことを尋ねられた。
この津軽でも忍者の実像は全く不明であり、一般市民の間でも、風呂敷をかぶって走り回るような通俗的イメージしか残っていない。
しかし実際には当藩における彼らは「早道之者」と呼ばれ、中川小隼人らがその役目であったし、彼らは當田流や本覚克己流和などの普通の武芸も習得していたこと、そして我が家伝の卜傳流剣術にも一部、忍の伝や忍び対策が含まれていたことをお伝えしようと思う。
なお、その忍の伝の一部は、5月4日の武家屋敷イベント「武士魂」でも紹介する予定だ。

そして庭の稽古場。
十数メートルの高さの鯉のぼりの下、父が、孫である私の息子へ剣道指導。
道教士八段による指導は、相手が中学生でも、高段者向けの難解な内容となってしまう。
「打ち気になるな、勝気になるな。それでは相手に引き出されてしまう。それは本来の攻めとは全く異質なのだ」
「相手と向き合い「はい、いらっしゃい」と、相手を引き出して応じる攻めが必要だ」
家伝剣術稽古にも活かしていきたい。

そして私は、寛文11年(1671)に江戸在住の岡田敬直が片山伯耆流の教えをまとめた「居合師弟問答」を再読している。
そこでは、独特の座法から長刀を抜く居合を詳細に説明しているが、それは私たちが研究している弘前藩の林崎新夢想流の技法そのままである。
この技法が、近世初期からの各地で伝承されていた証左を見つけたようで喜んだ。
一方で同書では、その技法が、逆に修行者の心身の自由を奪ってしまう害があること、単なる素人の目を喜ばせる曲芸のようなものだと批判している。
これも現代でもよくある意見と同じで非常に興味深い。

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