いよいよ本日5月20日夜、東京での「林崎新夢想流居合研究稽古会」が始まる。
近代以降、多くの武道、武術が西欧の合理的思考、競技化のため、整理・変容してきたなか、北奥の津軽で、誰からも注目されることなく、黙々と伝承されていた日本最古級の居合だ。
手垢にまみれていない、その古き所作は、あまりに素朴で難解だ。
現代の我々が考える、一般的な武道、武術のイメージとは大きく異なる。
つまりこの技法は、試合や昇段などという現代とは異なる場で生まれ、異なる状況設定を目指しているのだ。
それほど、我々の武は変化してしまったのだろう。
異なる要求とイメージは、互いに増幅しあい、変化は加速していったろう。
かつて私は、そのことに深く絶望した。もうやめてしまおうと何度も思った。
だがいまは違う。
往時の武が、現在の私と異なる、という違和感こそ、希望となるのだ。
近代化の過程で見失った古伝の理へ気づくこと、未知なる自分を拓く道しるべとなるのだ。
なお明日21日(日)には、その延長で
「卜傳流と林崎新夢想流居合をつなぐもの」というテーマで、拙い実験稽古もご紹介する。
ただ現在、試行中のものだから、今回限りになるかもしれない。
ご縁のある方、どうぞおいでください。

詳細は、Facebook 弘前藩伝・林崎新夢想流居合

(※まだ空きがあるそうなので、当日参加も受け付けます。)