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古剣稽古日誌

古剣稽古日誌

家伝剣術 そのほか

心身が復活してきた。また新しい心で稽古を始めよう。

この一か月、風邪をこじらせてから、ずっと体調がすぐれなかった。

しかし雌伏のなか、身体をモノとして考えるだけでは知りえなかった、その組成を見つめ直すこと、己を内側から組み替えていく作業ができた気がする。

天に感謝すべきか。

ようやく春の日差しとともに、体の奥底から蘇りはじめた。

そのうえで改めて思った。

やはり、ふるさとの古武術群の伝承は、危機的状況だ。

かつて市井にあふれた文化だったが、いまや、その存在すら知られていない。

文化としての特性を説ける専門家もいないので、継子的扱いである。

一方、「伝統」を標榜する近代武道以外にも、エンターテイメント分野でも、様々に誤解された古武術イメージが生まれ、各自の正当性を裏打ちする例としても活用されている。

真実の歴史など誰にもわからないし、文化に変容はつきものだ。

それでも我々は、作られたイメージだけでは生きていけない。

実際はどうなのか。現時点で判明していること、訂正すべきことは主張しなくてはならない。

誰かに聞いた借り物の「伝統」ではなく、実際に、近世剣術から近現代剣道への変容を、数世代にわたって、現場で体験してきた我が一族だからこそ見てきたこと、語れる歴史がある。

だからこそ、私ひとりの稽古だけで満足していてはいけない。

浅学菲才でもこの身で示していかねば、この世界全体は無かったことになる。消えてしまう。

この遺産が教えてくれる深さで勝負だ。心強い修武堂の道友達もいる。

今年は、さらにいろんな新しい試みをしていくつもりだ。乞うご期待。

新しく復活するため、ひとり稽古を始めた。

心身の土台が更新されると、目の前の風景も更新される。それが楽しい。

慣れた家伝剣術の構え、素振りひとつひとつが新鮮で、新しい発見が連続している。

そのご報告はまた別の機会に。

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