古剣稽古日誌

古剣稽古日誌

最近、林崎新夢想流居合の稽古のひとつとして、

三尺三寸の長大な刀と、我が心身をいかに連結させるか、

という工夫のなかで、ひとつ気になる現象がある。

三尺三寸刀は、術者の心身に変化を生じさせたり、誘導してくれる器であるが、

あくまで生物ではなく物質であるから、変化は人間の方だけだ、

と思っていたが、そうでもないようだ。

術者の身体が変化すれば、三尺三寸刀の内部の重心もそのつど変化して流れていく感触を覚えている。

そのたびに、その刀は、外見は不変でも、全く異なる存在になっているようだ。

それに応じてこちらの心身も輻輳的に変化するから、心身がふだんの居着きから解放されて、どんどん慮外の動きが出てきて、本当に面白い。

ところで、本当に久しぶりに剣道防具を付け、愚息と剣道の地稽古をやった。

刀に慣れた私にとって、久しぶりの三八竹刀は、異様に長く感じた。

しかも竹刀は、無反りの直刀状なので、正眼に構えた時、反りのある刀に比べれば、あたかも物打ちから先が、逆に向こうへ反っているような錯覚までする。

息子はほぼ毎日4時間、剣道部で稽古している。体力で私が追いつけるわけがない。

しかし、打つべき機会をとらえること、間合いや拍子というものは、あまり衰えないようだ。久しぶりでもなんとかカラダが覚えていることを知った。

その話を聞いていると、近年の学校剣道世界の一部では、指導者が「武道だ」と唱えながらも、実際の稽古観ややり方が、かなり西欧近代スポーツ化している現状もありそうで驚いた。

「伝統」世界だというが、たかだか二十年前の私の頃と比べても、奇異なことが少なくなく、全く隔世の感があるほど、激変している場合もあるようだ。

その良し悪しはわからない。万物は変化していくものだからしょうがない。

しかしそのことを思えば、拙くとも、このように時代の流れに竿さして、ほとんど理解されることがないだろう前近代の武術を稽古していることは、

私自身の問題だけでなく、社会全体にとっても、何らかの記憶装置としての意義がある。

と、勝手に小さな義務感を覚えている、おめでたき私だ。

 

(お知らせ)

1.テレビ出演

当会が提携協力している「青森大学 忍者部」の活動について、

日本テレビ系の全国放送番組「スッキリ!」( http://www.ntv.co.jp/sukkiri/ )で

10月19日(水曜日)8時~10時30分の間で放映予定。

(※訂正:10月26日(水)放送予定へ延期となりました)

(もしかしたら修武堂との合同稽古風景も映るか…!?)

もしよろしければご高覧ください。

 

2.剣術体験会のお知らせ。

10月22日(土)・23日(日)「藤田記念庭園」(弘前市)におけるイベント

「ひろさきハイカラ庭園」( http://blog.livedoor.jp/fteien/archives/52177059.html

にて、修武堂「剣術ワークショップ」(参加無料)を開催。

(両日ともに「10:30~12:00」「13:30~15:00」の二回公演)

主にコスプレイヤー向けのイベントですが、どなたでもお気軽に参加できます。

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