古剣稽古日誌

古剣稽古日誌

林崎新夢想流居合

〇10月14日(土)の「武士道場」は「林崎新夢想流居合」編です! 連続公開講座「武士道場―サムライの心と技を探る―」のごあんない 武術研究稽古会修武堂 主宰 小山隆秀 青森県弘前市の仲町(なかちょう)は、かつて弘前藩の武士たちが集住していた地区で、いま…

伝説では、塚原卜傳と林崎甚助のふたりの剣豪は、互いに交流があったという。 それが本当ならば、彼らが残した剣技も、具体的に共通する術理があったはずだ。 例えば、山形県で林崎夢想流居合を伝承されていた故奥山観禅宗家は、両雄をつなぐ具体的な技法を…

袋竹刀による自由攻防稽古をずっと工夫してきた。 本当に難しく、様々に模索してきた。 剣道式の相手に剣術式で対抗することも工夫してきた。 そのとき、素早いが間欠が生じてしまう「送り足」や「飛び込み足」の攻撃に対して、 古流が多用する歩み足、いや…

弘前市一番の飲み屋街、鍛治町。 きらびやかなネオンと酔客たちで賑わう反対側に、ひっそりと福島道場がある。 小中学校時代、互いに鍛え合った剣道の強豪達はみなここで育った。 いまその稽古はなくなって、大学居合道部の稽古場となり、 最近、北文研が、…

津軽にもようやく春が来た。 深い雪に埋もれていた庭の小さな稽古場が、ようやく地表に出てきた。 またここで稽古ができる。 先日は、弘前で武学研究会を開催された光岡英稔師範と幹事S氏、外崎源人氏を我が家の稽古場にお招きして、林崎新夢想流居合の研究…

東京での「弘前藩伝・林崎新夢想流居合稽古会」が、盛会のうちに終了した。 今回は北文研が主催だった。私は修武堂代表として後方支援にまわった。 是風会の高無宝良師範、天然理心流武術保存会の加藤恭司代表師範、日本武道文化研究所川村景信師範ら、多く…

(小山百蔵英正「居合掌鑑(林崎新夢想流居合)」小山秀弘(卜傳流剣術宗家)蔵) 2月11日(土)東京での林崎新夢想流居合稽古会。修武堂 | お知らせ このような津軽で熟成された古流を首都圏で稽古できる機会はほとんどない。また、近現代以降に定着した、…

長い風邪から、10日ぶりに体調が戻ってくると、心身の変化がありありと感じられ面白い。 せっかくの機会だから、内観し、観察している。 重い肉の塊だった全身の重さが消え、別人の体を借りてきたような軽やかさを覚えてきた。 両肩の詰まりが抜け、柔らかく…

家伝の卜傳流剣術伝書では、全身各部同士と大地との「権衡」を説く。それが失われると体に負担がかかり、道具の重さを感じると説く。 これはおそらく当流だけではなく前近代の諸流にも共通していた。もちろん林崎新夢想流居合にもだ。 だが、現代の武道稽古…

「わが市は、武士が発祥したところだ(!?)。だから武道の基本をきちんとやらなくてはならない。よって昇級試験のランクを細かく設定した。」 という、全く奇想天外な講話が、津軽でも生まれてきた。 「武士が発祥したところ」など、特定の市町村に限定で…

家伝卜傳流剣術「変形(へんぎょう)」はまことに不思議だ。 その名のとおり、まさに変形、異形の技だ。なかでも三本目は全く不明だった。 しかし昨夜、いつものように居間で、袋竹刀を振っていたら、次々面白いことが見えてきた。 試しに、剣道部帰りの愚息…

三尺三寸の長刀を操る林崎新夢想流居合は、とことん座って基本を覚えてから、やっと立って稽古する。いかにも、前近代の東アジア的な身体技法か。 そこから導かれる身体とは、いったいどのようなものであろうか。 かつての津軽では、多くの弘前藩士達と近代…

中学生の息子が、全国から強豪が集まる剣道の練成会に参加した。 しかし、幼い頃から剣道よりも、古流の剣術や居合、柔術等、多彩な稽古を楽しんできた彼にとって、剣道の技法は不慣れな面が多い。 なぜそのように育てたのか。 実は、私自身、剣道稽古の比重…

謹賀新年。実家では毎年恒例、剣術を活かした餅つきをやる。 お供えを作り、庭の稽古場の神棚へ。 その後、父と妹、愚息と我で剣術や剣道の稽古となる。 袋竹刀や木刀を用いて、父による様々な理合の実技指導だ。 剣道教士八段の父は、毎朝、北辰堂の剣道稽…

武も、剣も、安全な現代社会では「無用の長物」と思う方もおられよう。 しかし私は、この現代生活だからこそ、ますます重要性を増している、と感じている。 生命力を豊かに、濃くするためにも。 そのひとつが、人と人との関係の持ち方だ。 我々は、互いの間…

三尺三寸の長剣を抜く林崎甚助の居合。 その流れを汲む方々が集った「全国古流武術フォーラム2016 in 山形」 そのレポート『月刊 秘伝』2017年1月号(http://webhiden.jp/)が発売された。 各方面で大活躍中の「日本武道文化研究所」が主催。 誠に画期的な試み…

12月9日朝、太田尚充(おおた たかみつ)先生が天へ召された。91歳であられた。 先生は、大正15年生まれ、東京高師卒で柔道八段、全日本柔道連盟参与の武道専門家であられるとともに、 弘前大学などで教鞭をとられながら、弘前藩および八戸藩の各古流武術の…

吹雪の津軽から、小春日和のような八戸市へ。 十和田湖の創造神話で活躍した南祖之坊(なんそのぼう)。 彼が修行したという真言宗の古寺へ。 伝統に閉じこもることなく、様々な活動を創造して、現代に向き合っている若い副住職にお会いできた。 その姿勢に…

bugakutokyo.blogspot.jp 先日、国際武学研究会光岡英稔師範による稽古会に参加させていただいた。 人間の身体は、もともと左右非対称であり、それぞれ異なる特性と機能がある。 という、大きな示唆をいただいた。光岡師範に深く感謝申し上げたい。 以前、な…

弘前藩の林崎新夢想流居合を復元、復興していくうえで、参考史料のひとつとしているのが、武家屋敷だった実家の引き出しから出てきた、近世史料「居合掌鑑」だ。 これは、同流浅利伊兵衛均録から山形半十郎茂高へ、そして我が父祖達である小山次郎太夫英貞と…

11月6日、弘前市の笹森家武家住宅で、弘前大学古武術研究会 twitter.com 主催で、同大学居合道部、青森大学忍者部との合同演武会が無事終了した。 あいにく私は仕事で参加できなかったが、同研究会顧問のひとりとして、ホッと安心した。 ご協力いただきまし…

弘前公園のなかの護国神社の神楽殿には、近代の武芸奉納額がある。 いずれも招魂社時代に奉納されたものか。 ひとつは、明治24年7月10日の奉納額で、當田流剣術山崎勘一郎の門人、高山龍助が、16名の打方を相手に、天保15年5月24日から26日にかけて昼夜三日…

「弘藩明治一統誌」によると、幕末の父祖達は、稽古場以外にも、弘前八幡宮の林や墓所などに集まって、家伝剣術や林崎新夢想流居合の稽古をしていたという。 同じように最近、外崎源人氏が、弘前公園のなかの護国神社境内で、大学生有志達に、抜刀や野稽古を…

剣道部稽古から帰ってきた息子が「木刀による剣道基本技稽古法」DVDを見ている。 この形は、平成になって「竹刀は日本刀であるという観念を理解させ、日本刀に関する知識を養う」ために制定されたという。 しかし、あくまで私見だが、あの形の構造は、中近世…

疲れて帰ってきても、なるべく一本だけでも、稽古するようにしている。 ことに復元・復興中の林崎新夢想流居合の形は多くて、すべてを習得しきれていない。 やがていつかは…などと悠長にやっていれば永遠にやらないだろうから。 今日は右身「臥足」だった。…

10月22~23日の「ひろさきハイカラ庭園」(於弘前市「藤田記念庭園」)で「剣術ワークショップ」を担当した。(http://www.hirosakipark.or.jp/highcolor/index.html) コスプレイヤーに大人気のイベントで、会場全体の時代設定は明治大正らしい。 なぜ修武…

最近、林崎新夢想流居合の稽古のひとつとして、 三尺三寸の長大な刀と、我が心身をいかに連結させるか、 という工夫のなかで、ひとつ気になる現象がある。 三尺三寸刀は、術者の心身に変化を生じさせたり、誘導してくれる器であるが、 あくまで生物ではなく…

日本武道文化研究所主催の「全国古流武術フォーラム2016in山形」に出席。 林崎流系統の居合を共通テーマとする、有志の研究稽古会。今回は3回目。 日本各地から、開祖林崎甚助の聖地、山形県村山市・寒河江市へ、少数精鋭が集まった。 みなさん紳士で、ずっ…

この10月は、己のルーツを巡る旅となりそうだ。 まずは明日から、家伝卜傳流剣術、その開祖が生まれた茨城県鹿島神宮の全国大会へ出場。 その翌日は、同剣術を津軽に根づかせた弘前藩家老、棟方作右衛門の墓調査へ。 (なお棟方家は、弘前藩の忍者集団「早道…

武であるからには、必ず、我と相反して変化する相手がある。 己ひとりや、静止物相手だけで完結する稽古では、実際の闘争で大きな錯誤を生むだろう。 そのためか、林崎新夢想流居合の稽古では、必ず一人か二人の相手を付ける。 そのうえでこの居合には、居合…