休みの日には、弘前城跡(弘前公園)の里山ランニングを楽しんでいる。

これは若い方々と地稽古を楽しんだり、いざというときに自力でも長時間活動できる体力等を養成しておくためだ。

私はマラソンランナーになるつもりはないから、あえて自然の不整地を選んで走り、走り方もいろいろ工夫して、楽しみながら走っている。

いまは弘前公園となっている城跡は、近世初頭は、たくさんの弘前藩士達が集住していた。我が先祖も、各武芸流派の達人達もだ。

だから無心になって駆けていると、もしかしてその先師達が、五里霧中の稽古をしている哀れな私に、ときどきヒントをくれているような気がするのだ。

今日は、まっすぐ走りながらも、急に左右へ身をさばく方法のヒントが…。

大学時代、ラグビー同好会に入ったが、ルールもわからずひたすら走りぶつかっていたが、相手のタックルを左右に身をかわす方法がわからなかった。

いくらステップを踏んでもなんだかキレがない…。

おそらく、前へ走行するために両脚が精一杯で、左右へ転身する余裕などなかった。

今日ふと、走りながら、なんだかひらめいたのだ…!

走行中の両脚はそのままに放っておき、

腰の奥底から天を目指して起立している中心線のようなものと、両膝の連携がうまくいけば、

案外、簡単に左右に転身できるような感覚を発見…!?

何度か実験しながら走っていた。面白いぞ。

(まあ、優れた選手はみんな当たり前にやっているのかもしれないが)

これは、林崎新夢想流居合の座り技にもつながるが、

家伝の卜傳流剣術小太刀の形に同じような所作があり、相手に駆け寄りながら、上段から斬り下してくるのを左右へさばきながら、相手の首や顔面に当身を入れる、という、時代劇のように不可能な技がある。

その理合を紐解き、稽古をさらに更新させるヒントになろう。

古流の形から、今までできなかった発見がある。

ラグビーをやっていた頃の19歳の私に教えてやりたいものだ。